豊田グランパス

豊田グランパス

これは僕が生粋の名古屋人ではないからの感想かもしれない。
そして、想像で書く、あくまで私見だ。

そもそもグランパス(の前身)はトヨタ自動車のチームだ。
そして、Jリーグ発足に向けて各地でチームが準備を進める頃には当時の日本サッカーリーグで1部に昇格したばかりという実力レベルだった。
チームの成り立ちは しがらみや無理を重ねたものだったが、Jリーグ開幕に全国で10チームにするためと、中部エリアの名古屋にチームが無いと盛り上がりに欠けるという主旨により、ある意味で中部エリアのメディアと政財界とリーグによってでっちあげられたチームだったのだと思う。

サッカー人気がまだ中途半端だった時代、そんなチームとは無関係だった名古屋市民が感情移入できるわけが無かった。

余談だが、グランパスはJリーグ開幕に向けてマラドーナを獲得するつもりだったそうだ。
その無謀な計画は彼の薬物違反により中止され、代わりに’90年のワールドカップ・イタリア大会で脚光を浴びたゲイリー・リネカーをJリーグ最高年棒で獲得して大失敗する。

思えばチーム編成がちゃんと機能していたのは後の訪れた2回の黄金時代をそれぞれ築いたベンゲル監督とストイコヴィッチ監督の頃だけで、それ以外はまるで冷蔵庫の中身を確かめずにスーパーで目に付いた食材や商品を買い物カートにぽいぽい入れてカード支払いをしている、買い物だけで満足して買ってきたものをことごとく腐らせるか、変な味付けで台無しにしたりしている人のようだ。

閑話休題。

実際、リーグから加盟を打診されたトヨタは、当初は断っていたそうだ。
だったらちゃんと断って、ジュビロやベルマーレやレイソルやセレッソや、それ以降に続く加盟チームと同様に、それなりにチームを整えてから挑めばよかったのだ。

しかし、結局は当初からリーグに加盟することになる。
ここがグランパスの最大の失敗だと思っている。

そして、豊田市かトヨタ自動車のいずれかが別の名称だったらまったく違う展開になっていたのではないかと思っている。

企業名をチーム名に含めることができないことで当時の一番人気チームだったヴェルディはリーグと揉めたりもしていて、それでもリーグは頑として要望を認めず、読売新聞はJリーグに旨味なしと退き、結果としてヴェルディは衰退していった。
もっともヴェルディの衰退はそれだけが要因では無いが。

それほどに企業名ではなくホームタウン名に拘ったJリーグの、しかもオリジナル10(リーグ発足時の加盟10チームの呼称)の一員だからというプライドを、僕はチームから感じたことは無い。

Jリーグ開幕年のグランパスのホームスタジアムは実質的には現在の瑞穂公園ラグビー場がそれだった。
これだってJ1ライセンスに於ける収容人数の規定を満たす施設では無いが、隣接の陸上競技場が改修されてそこでの試合開催が増えてからは辛うじて「名古屋がホームタウンのチーム」という雰囲気になったものの、それも豊田スタジアムが出来てからは、やはりグランパスは豊田市のチームだというイメージが強くなったと僕は思っている。

そして、名古屋市民にとってのグランパスはドラゴンズの次かそれ以下の存在だと思う。

オリジナル10のお荷物だったガンバとレッズとグランパスは常に三竦(三すくみ)状態で、Jリーグバブルの中でも名古屋はまったく盛り上がらなかった。
ガンバとレッズのその後の大躍進は周知の通りで、だから2010年に初めてのリーグ優勝を果たした時は、こんな僕でも胸が熱くなったが、しかし名古屋の街は、不運なことに同時に優勝してしまった中日ドラゴンズには沸いても、グランパスの優勝は「ついで」みたいなものだった。
少なくとも僕はそう感じていた。

話がとりとめもなくなってきたが、もう少し続ける。

「豊田グランパス」をJリーグがどうしても認めないのかどうかを再度問うてみて、もし承認されるのならばチーム名を改称してやり直すのが良いと思う。
Jリーグは発足時に「100年構想」を打ち出しているので、まだ80年近くの時間がある。

それがダメなら、もう1つの主要ホームタウン、みよし市を打ち出して「みよしグランパス」でもよい。・・・と思ったけど、なんかピンと来ないので参考意見にとどめておこう(笑)

グランパスは2012年からホームタウンを「愛知県」に広げている。
これもどうかと思うが、それで許されるなら「愛知グランパス」・・・カッコわるいか(笑)

いや、やっぱり「豊田市」は「トヨタ」と読むけど「トヨタ自動車関係者」だけの街ではないのでとリーグに陳情して「豊田グランパス」にするのがいちばんしっくりくると思う。

と、なぜこんなことを書いているかというと、今のグランパスがもうどうしようもない状態で、昨夜の甲府戦に敗れたことで遂にリーグ最下位になってしまって、それに腹を立てた一部のサポーター(500人とも1000人とも伝わっている)がスタジアムに居座り、日付が変わっても解散せずに不満をぶつけ、それに対するチームの対応もお粗末だったようで、チームにずっと蔓延って沈殿しこびり着いてしまっている根本的な問題が噴出したからだ。

噴出と言っても、これまでもチームが低迷している時も大躍進をしている時も、名古屋は熱くなることがなく、遂に最下位になったことも、たくさんの人に迷惑をかけただけで無意味なサポーターの暴挙もほとんど話題にはなっていない。
豊田スタジアムを埋める観客の大半は一般サポーターではなく、トヨタ系企業や自治体によって集客されたものだし、つまりは「チームと共に」と思っているサポーターはリーグの他のチームに比較して、おそらくはそんなに多く無いのではないだろうか。

今年5月、招待券で久しぶりにグランパスのゲームを豊田スタジアムで観戦した。
あれが招待でなかったら時間と交通費を返せと言いたかった。
負けたのは仕方ない。
負けても応援したくなるチームとは程遠い状態だったのがいちばん腹立たしかった。

もともとグランパスなんかこれっぽっちも応援する気がなかった僕が、それでもチームのホームタウンに住んでいるから、応援しているチームや選手を迎えるホームチームの試合を見ているうちに情が移り、黄金時代もそうじゃ無い時もチケットを購入してスタジアムで観戦するようになり、いつしか勝敗に一喜一憂するようになれたのに、だから余計に腹がたつ。

現在のチームとチームの環境には腹が立って仕方ない。

いっそ名古屋グランパスはJ2に落ちてもらって、それに代わろうという危害を持った愛知県内のチームにJ3でもJ2でもいいから頑張ってもらって、グランパスと切磋琢磨してJ1を目指す、そうなればいいかもしれない。

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写真は 2010年5月の豊田スタジアム、FIFAワールドカップ南アフリカ大会によるリーグ中断直前の対アントラーズ戦。
ピクシーが監督で豊スタが最上階スタンドまで埋まってた頃。
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by thin-p | 2016-07-24 12:59 | サッカー | Comments(0)