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“彼”のおかげで

あれは12月23日の朝のことでした...

前夜、とんでもない量の雪が降った名古屋の街を私は仕事へ向かう為にクルマで西へ向かって走っていました。
いや、走っていたと言っても、時速はせいぜい20〜30Kmほどしか出せませんでしたが。

普段なら5分で到達できるあたりまで15分ほどかけてゆっくり走った頃、赤に変わった信号の手前で、ブレーキを使わずエンジンブレーキでゆっくりと停車して、寝ぼけたアタマだったということもありますが、ほんとうにここはどこの街なんだと誰かに聞きたくなるほど、58年振りの大雪は、街の景色をまったくと言って良いほど変えてしまっていましたから、ようやく暖まってきた車内のヒーターのせいもあって、信号が青に変わるまでのほんの短い時間でしたがぼんやりと何気なく前方の建物を見るともなく見ていました。

と、その時です。
目の前のビルの屋上に、“彼”は姿を現しました...いや、現したのではなく
ずっとそこから私を見下ろしていたようです。

私はとっさに鞄の中からデジカメを取り出し、夢中でシャッターを切りました...
“彼”のおかげで_c0030705_112932.jpg


“彼”のおかげで_c0030705_12791.jpg

私は、この街を覆った白いものは、もしかして“彼”がまき散らしたマヨネーズなのではないか、などと、あり得ないことを想像してしまい、朝から胃がむかむかして、いつもなら早朝に出かける時には必ずコンビニで買うタマゴサンドを、なぜだか胸騒ぎと言うか、虫の知らせだったのでしょう、その日に限ってそれを買わなかった自分の予知能力に感謝しました。

“彼”のおかげで_c0030705_125127.jpgと、いうのはぜんぶフィクションです。(ちょっと実話) って、これがフィクションじゃなきゃなんなんだ?はん?
いや、だから、僕の住む区内にあるキューピー名古屋支店の屋上に、毎年この時期に現れるサンタキューピーは、大雪の中、一晩中、街を見下ろしながら微笑んでいたのでした。って話しよ。

寒くて雪に埋もれた道路で運転することも怖々で、いっそイベント中止にならねえかな?とか、すっかりやる気をなくしていた朝だったけど、“彼”のお陰で僕はがんばることができましたとさ(笑)
でめたしでめたし/

以上、今年のクリスマスのちょっといい話しでした   (か?)

by thin-p | 2005-12-27 01:12 | スナップ