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あねばめとぅびっそばっつゆー♪

昨夜はエイジアのジャパンツアー最終日の名古屋公演にヘビメタ部のメンバーみんなで行ってきた。(説明しよう。ヘビメタ部とは...ま、いっか)

コンサートが終わりロビーから出口に差し掛かった時にiPhoneを取り出してスリープを解除したのと同時にネットワーク選択のポップアップが表示されたので、JR駅のWi-Fiかな?と思ってよく見てみると、なんと「ASIA」って。。。
で、思わずスクリーンショットを(笑)↓これね。
あねばめとぅびっそばっつゆー♪_c0030705_0383161.jpg

ツアークルーやメンバー用の仮設Wi-Fiホットポイントなのだろうけど、パスワード制限されてなかったのであっさり繋がった。

さて、エイジアの演奏を生で見たのは2度目だ。
と言っても、ちゃんと客席から本気のステージを見たのは実は昨夜が初めてだった。

じゃ、1回目は何だったのかと言うと、リハーサルをこっそり見たのだった。

1983年、ニューヨークでミュージック・ビデオを中心とした放送プログラムでスタートした、という説明はもはや不要の MTV が、当時大ヒット中だったエイジアのライブショウをアジアの極東から全世界へ生放送するというスペシャル企画があった。

その時の日本公演は生放送された武道館での1回と、本番リハーサル的なもう1回、大阪城ホールでの 1回の計3回のみで、僕はどれも行けなかった。

当時やってたバンドのメンバーは全員エイジアが気に入っていて、僕は特にジョン・ウェットンを昔から好きだったから 1stアルバムは何回も何回も繰り返し聞いていた。それほど好きなら東京か大阪に行けばいいのだけれど、ジョンは来日直前に突如アル中が原因(と言われているけど定かじゃない)でバンドを解雇されてしまい、だけど、MTVのスペシャル企画が控えているバンドは急遽ドラムスのカール・パーマーとEL&Pをやっていた盟友、グレッグ・レイクをVo.&Bassに迎え、応急バンドとして来日し生中継に挑んだので、そんなアイジア見てもしゃーないとチケットは取らなかった。

しかし、そのイベントの前夜だったか前々夜だったか、バンドのメンバーがスタジオのスタッフだったか誰かからとびきりのネタを仕入れて来て事態は一変する。

そのネタというのは、なんとその日、急造の応急エイジアが名古屋港の国際展示場(現在のポートメッセ名古屋1号館)を借り切って本番用のセットを持ち込み極秘リハーサルやっていると言うのだ。

グレッグ・レイクは歌もベースの演奏も一流だ。
しかし、急遽の起用であり、短時間で曲も演奏も覚え、尚かつフロントマンとしてのステージングもアタマに叩き込み、更に歌詞を覚えなきゃいけない。
アマチュアがセッションするのとはワケが違う。
オーディエンスはもちろん、生中継をTVで見る世界中の音楽ファンを感動させなければいけないのだ。

余談だけど、2007年に僕も急遽バンドでベースを弾くことになり、あの時は約1ヶ月間に18曲覚えて、アレンジもし直すという作業をしたことがある。
それも仕事をしながらだ。
でも演奏だけならどうにかなる。
だけど歌まで歌うとなれば話しは別だ。
結局グレッグは本番でも全曲テレプロンプターで歌詞を見ながら歌ったが、そうでもしなきゃ無理なのだ。

話しを戻すが、伝説のメンバーが終結して結成され大ヒットしていたエイジアが名古屋でリハーサルをやっているだなんて、にわかに信じがたい話しではあったけど、今みたいにネットも携帯電話も何もない中での出処がはっきりしたまったくもってガセじゃないネタだった。
これは逆にすげえネタになるぞと、僕らは自分たちのバンドのリハをキャンセルして(笑)スタッフ共々みんなで車に分乗して名古屋港へ走った。

近づくと明かりが見える。音が漏れてくる。すげえ、やっぱホントだったんだ!と興奮した僕らは、それでもバレないようにこっそり会場に近づき、窓から中を見た。グレッグがスタインバーガー・ベースを弾きながらあらゆることを念入りに確認していた。
スティーブ・ハウとカール・パーマーとジェフ・ダウンズももちろん一緒に演奏していた。
ものすごいものを見てしまった。

それだけでもすごいんだけど、実は出待ちをしたらメンバーが出てきて握手してくれたのだった。たぶん、あれは夢だったんじゃないかってくらいのまさかの出来事だった。グレッグもずっと好きだったけど、あれがジョンだったら…いや、ジョンだったならリハの必要がないから会えてないか(笑)

あれから27年…

オリジナルメンバーで再結成されワールドツアーを行った2007年には、オリジナルメンバーとして初来日も果たしたのだけれど、その年はどうにも忙しく、泣く泣く諦めた。
その翌年にもそのメンバーで日本ツアーを行ったが、それもスケジュールが合わずに見送った。

メンバーは全員、別個に生の演奏を見たことがある。
カール・パーマーはEL&P@名古屋で、スティーブ・ハウはイエス@代々木オリンピックプールで、ジョンとジェフはエイジア復活と同時期の2006年にエイジアのヒット曲もセットに加えたユニット・バンドで見た。
そう、ジョンとジェフのそのユニットはなんとブルーノートで演ったのを見たのだった。すげえ間近で酒飲みながら(笑)

そして、遂に昨夜、オリジナルメンバーのエイジアのステージを体験した。

おもしろかった。ほんとにおもしろかった。行ってよかった。

なんでおもしろかったかと言うと、ほら、文化祭のサプライズ企画で先生たちがロックバンド組んで生徒たちでいっぱいの体育館でライブやっちゃうみたいな、そんな感じだったから(笑)

学生時代から変わり者だった社会科のハウ先生と学年主任で国語担当のウェットン先生と、技術家庭科のダウンズ先生と、いつもは焼却炉でゴミ燃やしたり立て付けの悪い体育器具室の入り口の蝶番を直してくれたりするパーマーさん(先生じゃない・笑)が楽器を持ってトリとしてステージに登場して、ホントに弾けんのかよ?っていう生徒たちが固唾をのんで見守る中、いきなりものすげぇ超絶演奏と惚れ惚れする歌声が炸裂しまくっちゃった、みたいな(笑)ホントそんな感じ。

あ、これ、馬鹿にしてないよ。
尊敬こそすれ、断じて馬鹿になんかしてない。
やってくれるぜ、センセーよぅ!って、頭の上に拳を突き上げて手を叩き、大声で一緒に歌っちゃった、みたいな(笑)

ハウ先生のガットギター・ソロとパーマーさんのドラム曲芸だけでも元が取れたし、ウェットン先生の骨っぽくも艶っぽい歌声とメロディー、そしてダウンズ先生の美しいアンサンブルとオーケストレイションをあれだけ堪能させてもらえたんだし、名曲の数々をたっぷり聴かせてくれたんだからすごく楽しかった。

だけど、どうにも音がしょぼい感じだった。
音量も音圧もなんだか弱い感じで、それはバンドのせいじゃなく、PAシステムとオペレートのせいだと思う。
これについてはホントに学祭のようだった(苦笑)

ただ、弁護するわけじゃないけど、エイジアってのは元々ものすごくイビツなバンドなのだ。
あの4人が出すそれぞれの超個性的な音がミックスされて、うまく1つにまとまるなんてのは、彼らじゃなきゃ絶対にあり得ないってくらい、交わりにくい音質なのだ。
あちこちからスタープレイヤーを連れてきてチームを作っても、それがピッチ上で完璧に機能するとは限らないし、ましてや優勝するとも限らない。
ヘタするとバラバラになって下位に沈むということもある。
まあ、一流プレイヤーばかりなので負けてばかりということもないかもしれないけど、それが機能していないチームのサッカーは見ていてちっともおもしろくない。
そう、今のグランパスみたいに。
バンドもそうだ。

エイジアが演奏テクニックだけをひけらかすタイプの音楽をやっているのなら、バラバラでもその危うさがまたおもしろさに変わる可能性もあるけれど、彼らの最大の魅力は(これは僕の解釈だが)万人ウケするハード・ポップ・ロックなのだ。
メロディとハーモニーとビートが重要なのだ。

昨夜のエイジアは、それぞれのリズム感と奏でる音質がまったくもって融合しない4人の音が1つになった瞬間が何度もあった。

それってどうなの?いいことなの?と言われると何も言えないけれど(笑)でも、その瞬間は理屈抜きに感動的だった。

もう感想とかレポートじゃなくなってきたので、最後にあと2つくらい感想を書いて締めちゃおう。

1.あの4人はものすごくいい人たちだと思う。

2.僕も60になっても、あれくらいのパフォーマンスを人様に見せれるかな?

あ、そうそう、このエントリーのタイトルはこの歌の出だしの歌詞です(笑)

以上(笑)

by thin-p | 2010-05-20 00:49