マーケティングなんか信じるな

先週、ネットでちょっと話題になった「TBSラジオ・キラキラから小島慶子が今春降板決定」について。

 *TBS RADIO 小島慶子 キラ☆キラ
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その情報が木曜のスポーツ紙に載ったことを受け、当日の生放送で本人が真相を語った。
その部分は当日中に番組公式ポッドキャストで配信されたから、TBSラジオの生放送をリアルタイムで視聴できなかったエリア外のリスナーやファンもそれを聴取する事ができた。

本人の話しを要約すると、自分がやりたいことと局から求められることに大きなギャップが生じてしまい、その番組に於ける自分の役割は終わったと感じたので昨年末に自ら番組側に辞意を申し出て話し合いが続けられ、そして受理されたこと、3月いっぱいでの降板は決定済みであることも公表された。

局と番組は「今後は40〜50代の自営業の男性を取り込みたい」と。
だから、そのターゲットが反応しやすいような内容と進行を心掛けて欲しい、と彼女に要求したそうだ。

それに対して小島慶子は、ラジオは「そこにいる、あるいは、そこにいるかもしれないあなた、まだ見ぬあなた」に話しかけるものであり、自分はそうしてきたし、これからもそうしていくつもりだから、「そこにいる人に向かって話しているふりをしながら、その向こう側の、いるかいないかわからない誰かに話すなんてことは出来たいししたくない」と、だから辞めることにしたのだと語っていた。
この番組に於ける私の役割は終わったのだと思った、とも語っていた。

詳しくは番組が配信したポッドキャストでの彼女自身の言葉と話しをどうぞ。
  → 2012年01月26日(木) キラ☆キラ オープニング
   (この日のパートナー、ピエール瀧が最高!もーほんと、尊敬に値する。ぜひ!)

さて、マーケティングとは…Wikipediaによると、
企業や非営利組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその商品を効果的に得られるようにする活動」の全てを表す概念である。

とある。
更に...
一般的にビジネスの現場やマスメディアにおいては、広告・宣伝、集客や販促活動のみをマーケティングと捉える傾向が強いが、これは本来のマーケティングの意味からすれば誤解である。

とあり、
この誤解は、マーケティングという言葉・概念の普及過程において、企業の宣伝担当部門などがマーケティング部などと名乗ることが多かったため、その部門の担当業務がマーケティング全体を指していると誤って捉えられたと考えられる。

のだそうだ。

小島慶子が善でTBSが悪ということではなく、中立な立場で客観的に判断するに、TBSがやっていることは後者の「誤解されたマーケティング」である。
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かのスティーブ・ジョブズの言葉。
僕たちはマックを誰のためでもない自分自身のためにつくっている。われわれが問題にしたのは、そのマシンが素晴らしいかどうかであって、わざわざ市場調査をしようなどとは思わなかった。

これを表層的に捉える(アンチ・アップル、アンチ・ジョブズな)人には、ジョブズとアップルは市場の動向とは無縁の独善的自己完結集団である、とか、自分たちの価値こそが最も優れていると思い込んでいる自惚れ集団である、という解釈になるかもしれないが、そうじゃない。

いや、むしろそうだ、と言える。

いまやインターネットを使えば誰でも市場調査の真似事はすぐ出来る。
そもそも各種メディアがやっている支持率だとかアンケートなどはすべて恣意的なものだし、各種ヒットチャートもリアルな数字じゃないし、トレンドだって自然発生的なものは極めて稀だ。

自分で確かめもしないで中途半端な正義感と自己実現願望によって、震災直後にネット上に同時多発したデマと同じで、出所も根拠もはっきりしないまやかしを信じ込んでいるだけなのだ。

話しが逸れたが、ジョブズの一見傲慢に思えるかの言葉の意味と、今回の小島慶子の意思決定に至った背景は同じものだ。

自らの製品(意志・感性)に自信と責任を持て。
それが本物(ほんとうによいもの)であれば共感は得られる。
だから一般論や常識や批判なんか気にするな。

と、いうのがジョブズの言葉に対する僕なりの解釈であり感想だ。
(批判は気にしないけど、批評は気にした方がよいこともある、と付け加えておく)

ということで、マスメディアの市場操作とマーケティングは信用しない方がいいよ。
ネットや雑誌のデマやステマの影響力なんか、あれこれ言われてる程まだ大した事ないけど、テレビや新聞のウソは、衰えたとは言え、いまだに大事故につながる可能性があるからね。

オマケ:てか、マヌケ「もっとTV」 ← おはなしにならない

末筆に付け加えておく。
TBSがターゲットにしたい層である僕は彼女のファンで、日替りレギュラー出演者もゲストもほぼ全員好きで、この番組のファンだけど、それは彼女と出演者たちとの化学反応、危うさ、暖かさ、優しさ、毒、そしてユーモアが実にバランスよく小気味よく放たれてくる心地よさが好きなのであって、だから、4月以降に番組が継続するとしても、たぶん聞かなくなると思う。
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by thin-p | 2012-01-31 00:09 | 雑記帳 | Comments(0)