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昨日(4/1)は娘の大学入学式だった。
幼稚園も小学校も中学校も高校も、彼女の入学式の日に名古屋にいたことが無いので、その時々の晴れ姿は写真でしか見ていない。(卒園・卒業式はすべて出ている。)

昨日は名古屋には居たものの、さすがに大学の入学式についていくのもなんだし、土曜日から引き続きで二日間とも早朝から21時頃まで終日イベント現場だったから、晴れ姿を生で見る事ができず、やっぱり今年もあとで妻に携帯の写真で見せてもらった。

僕が名古屋に住み始めたのは32年前の大学の入学式の夜からだった。
特別な思いも興味も関心もなく、友達も知人も居ない名古屋で、望んで入学したわけではない学校へ通うために一人暮らしを始めるのは、出来るだけぎりぎりからにしたかった。
それがこうして名古屋に居着き、本籍も姓も変わってしまったのだから、もし今、卸したてのスーツにネクタイ、革靴を履いて仏頂面をして、これから娘が通い始める大学の正門をくぐるあの頃の自分を見たら、オマエの人生はこの先おもしろいことになるんだからもっと笑えといってやりたい(笑)

親不孝ばかりで絵空事にうつつを抜かしていた青二才とは違い、もはやまったく別の学校に生まれ変わり発展した母校に新しい希望を抱き入学式の日を迎えてスーツ姿で玄関先に立った娘は、少し照れたような、僕に見せるためのスナップ用に1枚だけとりあえず撮られてあげました的な笑顔だった。
今朝はガイダンスに出掛ける登校初日の娘を見送ったあと、妻のスマートフォンのディスプレイに映し出されたそんな娘の微妙な笑顔を見ながら、大きくなったなあと目の奥が熱くなった。

僕が大学入学の時に、親父がパーカーの万年筆とボールペンを贈ってくれた。
以来、モンブラン、ペリカン、シーファー、クロス、ウォーターマン、プラチナ、パイロット、セーラー、ロットリングなどのペンを節目節目に自分へ贈って来た。

昨夜、娘にペンと花を贈った。
現在も未来も、彼女が万年筆を使う場面(社会)は想像出来ないので、ボールペンのみにした。
名前を挙げたブランドが一通り揃っている文具ショップで、どんな目的で誰に贈るのかを話したらとても親身に対応してくれた女性スタッフの意見も聞きつつ、散々迷った揚句、シーファーを選んだ。

理由はなく、最後は初めて手にした時の直観に従った。

さて、明日から東京出張だ。
週末に帰って来た時、濃いチェリーピンクに近い赤をあしらったボディのシーファーで文字を書いている娘を見たら、きっと僕はにやけてしまうだろう。

僕もまだまだ娘に負けないように、彼女みたいにたくさんの蕾をつけて新しい年を始めよう。

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by thin-p | 2012-04-02 19:39 | 雑記帳