虹を見たかい

土曜日の夕方、日曜日の仕事の準備で外へ出たり入ったりしながらつけっぱなしの仕事場のTVを見たら、予選を終えたばかりの鈴鹿サーキットの上に大きな大きな虹がかかってた。

一瞬、合成か?って思ったけど、地元の人やサーキットへ行った人たちのブログを見て、やっぱ本物だってわかった。
あれはほんとうに美しい映像だった。ある意味、奇蹟の映像だよね。





仕事を片付けて、夕食と風呂を済ませて、手酌のサッポロ黒生の瓶ビールと共に録画しておいた鈴鹿サーキットでの F1日本グランプリ決勝を楽しんだよ。

昼間、生放送やってる時はみんな仕事現場の控え室にあったTVに釘付けになってたけど、いつものように僕は絶対にそれを見ないようにしてて、みんなにも絶対結果を言わないように釘を刺して、ラジオもネットもニュースは見ないで結果に関する情報を遮断してたんだ。
僕はF1でもサッカーでもテニスでもなんでも、とにかくリアルタイムで見れないスポーツの結果については、映画「エアフォース1」でハリソン・フォードが演じた米大統領とまったく同じことを毎回してるんだよね。(それが何かは映画を見てね・笑)

さて、(一時的に)今回で幕を閉じる鈴鹿のレースは実に穏やかだったね。

みんなの記憶に残るほどのバトルらしいバトルは1つもなかったんじゃないかな。
トラブルでリアウイングが大破したり、コントロールを失ってタイヤバリアに激突したマシンもあったけど、どれも他のマシンやドライバーを巻き込むものじゃなく、大きな事故が一つもなかったのは、もしかしたら前日にサーキット上空に大きな虹を架けたモータースポーツの神様か、“オヤジさん(Mr.Honda こと、宗一郎さん)”の粋な計らいだったのかもしれない、なんてことを思ってみたり。

シューマッハのリタイヤは本当に残念だったけど、中嶋のラストランしかり、セナ&プロストの2度のクラッシュ〜同時リタイヤしかり、鈴鹿の20年間には他にもいろいろな呆気無い幕切れってのがあって、ああ、これが鈴鹿のレースなんだ、みたいな、そんな感慨もあったりして。
シューマッハが車を降りてピットへ歩いて戻る姿や、ファンに手を振る姿、ピットクルー全員を労い握手する姿とその柔らかい笑顔はとても優しく、むしろ、そっちに感動したり。
鈴鹿は去る者より、新しい時代に向かって挑戦を始めている者を選ぶサーキットなんだ。
おそらくそれは神様じゃなく、オヤジさんがそうしてるんだろうな。

ジェイソン・バトンは決して迫力ある追い上げとかオーバーテイクを決めるシーンを最後まで演出できなかったけど、それでも2台のトヨタを抜いて4位につけたのは嬉しかったな。バリチェロは不運もあったけど、それでも完走したのは立派だった。

スーパーアグリの2台が完走できたこともよかったね。
琢磨がほんとに嬉しそうだった。
レース終了直後の亜久里監督の安堵の表情がチームの今年1年をフラッシュバックしてたよね。思わずこみ上げる物があったなあ。って思ったらスーパーアグリ提携のライフカードのアドブログからトラバされてるし、本物か?(爆)よくわかんないけど(笑)

しっかしさあ、ブリジストンもマイルドセブンも、なんだかんだ日本企業ってのはすごいよね。

あ、あとさあ、表彰台で3位のフィジケラがずっと泣いてたのも印象的だったね。
後で知ったんだけど、レース直前に親友が他界したそうで、相当にヘヴィな状態だったんだろうね。鈴鹿の直前の中国GPで、タイヤトラブルに見舞われたチームメイトのアロンソをオーバーテイクしたことで、そのアロンソだけじゃなく、他のドライバーからも非難されて、No.2ドライバーの辛さや悔しさってやつもあったんだろうな。それを自力で3位につけたっていう、そういう誇りみたいなものもあったのかな、なんて、感情移入と想像をし過ぎですか?
全部そうやって見ちゃうから何でも入り込んじゃうんだよね(笑)

そして、僕が今回いちばん感動したのは、チェッカーフラッグを受けて歓喜のウイニングランをしているアロンソに、コースマーシャルやスタッフたちがそれぞれのフラッグを振って彼の栄誉を称えているシーンで、それはアロンソにだけではなく、彼の後に続く全ドライバーとマシンに別れを告げつつ賞賛を送っているようだった。

なんかね、鈴鹿の20年を支えてきた彼らから、すべてのドライバーたちとすべてのチームへの感謝だったり、あらゆるものへの惜別の思いだったりするのかなとか、いろんな思い出が巡っているんだろうなとか、そんなことを勝手に想像しながら、あのサーキットを作った人たちやF1をここへ招聘した人たちや施設の全スタッフや素晴らしいホスピタリティを発揮して醸成していった鈴鹿の人たちやレースファンのそれぞれの思いが、そのラストランと共にゆっくりと幕引きをしている気がしちゃって感情移入しちゃって、そしたら思わず涙が溢れちゃった。
関係者の皆さん、ほんとうにありがとう!!

と、僕や鈴鹿信者がなぜここまで入れ込んじゃうかっていうのは本田の歴史に関する書籍を読んだりすればわかってもらえると思うんだけど、とりあえず最新号のNumber誌を読んでもらえば少しはご理解いただけるかと b

さて、来年はその舞台を富士スピードウェイに移す日本GP。

ホンダと鈴鹿が善でトヨタと富士が悪だなんて言うつもりは無いけど、'76年の初のF1日本GPでの大惨事を僕は今でも鮮明に覚えていて、これほど多くの人たちから愛されているサーキットから、あえてそのサーキットへ舞台を移して新装開催するレースなんだから、あらゆる面で万全を期してどうかよいレースに、そして愛されるサーキットになりますように。

もしそうならなかったら、世界中のレースファンと鈴鹿サーキット信者が許さないぜ。
ついでに、なんで現場にいたのかが謎のオヅラさんとそのコメントも許さないぜ(爆)

c0030705_23295172.jpg
鈴鹿の道は世界に通ず
本田宗一郎

秘蔵品のスペシャルテレカ(笑)

いちばん上には
Since 1964 の文字


これが '87年に僕が現場で被ってたセナと中嶋が被ってたヤツのレプリカ(スタッフ用)
c0030705_2330555.jpg

[PR]

by thin-p | 2006-10-09 23:50 | 雑記帳 | Comments(0)